【完全ガイド】個人事業主になるには?手続きから節税まで徹底解説!

「せっかくフリーランスになったのに、税金が高くて手取りが減っちゃった、、、」

そんな悩みを抱えていませんか?

実は、個人事業主として業務委託契約を結ぶことで、節税しながら手取りを増やせるんです!

この記事では、契約方法から手続き、確定申告まで、医療職が個人事業主として賢く働くためのノウハウを解説します!

看護師・検査技師・臨床工学士・放射線技師でフリーランスの方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.個人事業主とは

開業届を提出して、個人で業務委託契約を結んで仕事をしている人を「個人事業主」といいます。

フリーランスの中にはアルバイトや派遣で働いている人もいますが、税金面で損をしてしまうので、この方法で契約を結ぶことをオススメします。

個人事業主になったキッカケ

フリーランスとして働き始めた頃は、アルバイトや派遣の仕事が中心でした。
しかし、稼げば稼ぐほど税金が高く、手取りが少ないことに悩んでいました。

そんなとき、フリーランスでシステムエンジニアをしている友人に相談したところ、「個人事業主として業務委託契約を結ぶと節税できるよ!」と教えてもらいました。

早速、ネットで業務委託の仕事を探しましたが、求人は見つからず、、。
アルバイトをしていた会社に相談してみたところ、業務委託契約に変更してもらえることになりました!

現在は4社と業務委託の契約を結んでいます。

どうやって契約するの?

医療職の個人事業主(業務委託契約)の求人や案件は、ネットでは見つかりません。

では、どうすればいいのかというと、、、派遣会社や求人サイトを介さずに、会社から直接仕事の依頼をもらうようにしましょう。

会社と直接つながる方法は、3つあります。

  • 知り合いに紹介してもらう
  • 人脈を作る
  • 自分で営業する

● 知り合いに紹介してもらう

一番確実なのは、先輩や友人に紹介してもらうことです。

単価の高い健康診断の仕事は、ほとんどが紹介で回っています。
ネットに求人情報が少ないのはそのためです。

会社側もどんな人が来るか分からない求人サイトで人員を募集するよりも、長年付き合いのある人から紹介された人の方が安心して仕事をお願いできます。

● 人脈を作る

紹介してくれる人がいなければ、自分で人脈を作る必要があります。

まずは、アルバイトや派遣の仕事でいろいろな現場に行ってみましょう。

同日に複数人のアルバイトを募集している仕事がおすすめです。
もし自分一人しかアルバイトがいない仕事でも、社員さんから話を聞くことができます。

仕事先では、自分から積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。
好印象を持ってもらえれば、さまざまな情報を教えてもらえる可能性が高まります。
ただし、いきなり個人的なことを聞きすぎると警戒されるので、程よい距離感を保ちましょう。

医療職以外にも受付、誘導、ドライバーさんなど、すべてのスタッフと仲良くなることも重要です。
意外なところから情報を得られることもあります。

● 自分で営業する

ホームページを持っている会社なら、ネットで検索すれば調べられます。
ただ、会社の名前を知らないと検索できないので、まずはいろいろな仕事に行ってみましょう。

会社名が分かったら、ホームページから問い合わせて面談をお願いしましょう。

最初から業務委託契約を結ぶのが難しければ、まずはアルバイトから始めて、信頼関係を築いてから契約交渉をするとよいです。

2.個人事業主になるために必要な手続き

個人事業主として仕事をするには、いくつかの手続きが必要です。

ここでは、放射線技師が健診会社と業務委託契約を結ぶケースを想定して、必要な手続きを解説します。

STEP1:健診会社と業務委託契約を結ぶ

個人事業主として仕事をする場合、業務委託の契約を結びます。

業務委託契約には、請負契約委託契約(準委託契約)があります。

放射線技師などの医療職は、準委託契約に該当することが一般的です。

契約書は必要?

業務委託契約を結ぶとき、契約書を作成する会社としない会社があります。

トラブルにならないよう本当は作成した方がよいのですが、小さい会社の場合は口約束で始まることも多いです。

後々必要になったときに、会社に依頼して契約書を作成してもらうことも可能です。

例えば、コロナのような状況で給付金を申請するときに契約書が必要になります。

STEP2:契約内容を決める

業務委託契約を結ぶことが決まったら、会社と契約内容を具体的に話し合いましょう。

以下の項目を決めておくとよいです。

  • 日給(モダリティごとの半日/一日の金額設定)
  • 追加料金(撮影人数、時間延長、出張代)
  • 交通費
  • インボイス登録の必要性
  • 消費税の扱い(税込または税別)
  • キャンセル料
  • 請求書の提出期限

● 日給の目安

健康診断の単価は、一般的に以下のような金額です。

・胸部撮影:半日1.8〜2.3万円/一日2.5~2.8万円
・胃部撮影:半日一日ともに2.0〜2.7万円
・マンモグラフィ:半日2.3〜2.7万円/一日2.8~3.0万円

日給制が多いですが、時給制で契約することも可能です。

私は金額の交渉をしたことはないですが、技量に自信のある方は交渉しても良いかも。

● 追加料金について

撮影件数が多かったり、予定の終了時間を大幅にオーバーした場合は、追加料金を請求しましょう。

例えば、以下のように決めておくとよいです。

・胸部撮影:300名以上撮影したら+2000円
・マンモグラフィ:50名以上撮影で+3000円
・半日4時間以降は15分毎に+250円(1時間オーバーで+1000円)

宿泊を伴う仕事の場合は、出張費を請求しましょう。

● 交通費について

交通費は基本的に会社側が負担しますが、中には日給に含まれるケースもあります。

後でトラブルにならないように、契約前に必ず確認しておきましょう。

● インボイス登録について

インボイス登録しなくても問題ありません。

会社から登録を求められたときに手続きをすれば大丈夫です。

一度インボイス登録をしてしまうと、消費税の納税義務が発生するので、私はまだ登録していません。

● 消費税の扱いについて

請求書を作成するにあたり、消費税を税込にするか税別にするか決めておきましょう。

税別(外税)の方が消費税分も振り込まれるので、受け取る金額が多くなりお得です。

● キャンセル料について

依頼されていた仕事が急にキャンセルになると、その日の収入が無くなり、他の仕事で穴埋めすることも難しいです。

気軽にキャンセルされるのは困るので、それを防ぐためにも、以下のように決めておくと安心です。

・1週間前のキャンセル:単価の1割を請求
・2~5日前のキャンセル:単価の5割を請求
・前日のキャンセル:単価の9割を請求
・当日のキャンセル:全額を請求

● 請求書の提出期限

請求書の提出期限は、月末締めが多いです。
契約時に確認しておきましょう。

STEP3:開業届を提出する

個人事業主として仕事を始めるときは、税務署に「開業届」を提出する必要があります。

開業届は、個人事業主としての活動を開始したことを税務署に知らせるための書類です。
まだ個人事業主の仕事がなくても提出できるので、早めに準備しておくと良いでしょう。

書類は下記のサイトからダウンロードできます。
●参照:国税庁「個人事業の開業・廃業等届出書 ダウンロード」

STEP4:青色申告承認申請書を提出する

開業届と一緒に「青色申告承認申請書」も提出しましょう。

確定申告には、青色申告と白色申告の2種類があり、青色申告には最大65万円の特別控除が受けられるなどのメリットがあります。

青色申告をするためには、この書類の提出が必要です。

3.個人事業主になったら、これをやろう!

個人事業主になると、自分でやらなければいけないことが増えます。

やるべきことをきちんと管理して、メリットを最大限に活かしましょう。

請求書を作って送る

会社員は会社が給与明細を作ってくれますが、個人事業主は自分で請求書を作って取引先に送る必要があります。

医療職が使える請求書のテンプレートはネット上にないので、他の業種の請求書を参考に作ってみましょう。

入金チェックは必ずやる!

まれに売上の入金が遅れたり、金額が間違っていることがあるので、入金確認は必ず行いましょう。

事業専用の銀行口座を作っておくと、お金の管理が楽になります。

私は、事業用、貯金用、生活用の3つの銀行口座に分けて管理しています。

確定申告の準備を始める

フリーランスになったら、自分で年間の所得を計算して、税務署に申告・納税します。これが「確定申告」です。

青色申告をする場合は、毎日のお金の流れを記録(=帳簿付け)する必要があります。
レシートや領収書はすべて保管しておきましょう。

帳簿付けや確定申告書の作成には、会計ソフトを使うと便利です。
難しそうに感じるかもしれませんが、会計ソフトを使えば初心者でも簡単にできるので安心してください。

私は「やよいの青色申告 オンライン」という会計ソフトを使っています。
とても簡単で使いやすいのでおすすめです。

まとめ

アルバイトや派遣の契約を個人事業主に変えることで税金を自分でコントロールでき、手取りを増やすことができます。

周りにフリーランスや個人事業主の知り合いがいない方は、諦めずにいろいろな仕事に出向いていれば、必ず良い出会いに巡り合えます。

私も新たな取引先を開拓できるように日々精進していきます。

【関連記事】
●【前編】フリーランスなら「青色申告」一択!節税メリットから手続きまで徹底解説
●【フリーランス必見!】個人事業主が請求書で困らないための完全ガイド
●【請求書の書き方①】交通費の請求は、消費税の計算に注意!
●【請求書の書き方②】個人事業主も源泉徴収される?知っておきたい源泉徴収の基本

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です