放射線技師として10年間勤務し、現在はフリーランス技師として活動しています。
放射線技師に限らず、看護師や臨床検査技師、臨床工学技士などの医療職をはじめ、その他さまざまな職種の方にとって、転職や副業は大きな関心事ではないでしょうか。
「今の働き方でいいのだろうか?」
「もっと自分らしく働きたい」
そんな悩みを抱えている方の、解決に向けたヒントになれば嬉しいです。
この記事では、医療職がフリーランスになるために必要なことや、フリーランスのメリット・デメリットなどについて、私の経験をもとにつづります。
1.フリーランスとは?
フリーランスとは、特定の企業や団体に所属せず、個人で仕事を請け負う働き方のことです。
会社員のように時間や場所に縛られず、自分のスキルや経験を活かして自由に働くことができます。
近年、働き方の多様化が進み、フリーランスという働き方を選択する人が増えています。
フリーランスは働き方の一つであって、その中にアルバイト・派遣、個人事業主という契約形態があるという風に解釈しています。
私がフリーランスになったキッカケ
大学卒業後、病院で4年、健診クリニックで2年勤務しました。
「もっと収入を上げたい!」という思いから病院から健診クリニックへ転職。
しかし、更なる収入アップを目指し、健診クリニックを退職。
次の仕事が見つかるまでの繋ぎとして始めたアルバイトが、フリーランスという働き方を知るキッカケとなりました。
フリーランスは、毎日違う仕事先に行くので飽きることがなく、人との関わり方も私には合っていました。
そして何より、収入が正社員時代よりも大幅にアップしたことが、フリーランスを続ける決め手となりました。
フリーランスになった当初は、アルバイトや派遣契約の仕事が中心でしたが、現在は個人事業主として業務委託契約の仕事をメインに活動しています。
2.メリット
私が実際にフリーランスになって感じたメリットは、以下の通りです。
- 収入の大幅アップ
- 人間関係のストレスからの解放
- 理想的なワークライフバランス
- 多様な場所での仕事
- 雑務をしなくてよい
- 年齢に関係なく働ける
収入の大幅アップ
フリーランスになって一番のメリットは、収入が増えたことです。
正社員時代と比べると年収が200万円以上増えました。
複数の仕事を掛け持ちすることで、さらなる収入アップを目指すことも可能です。
人間関係のストレスからの解放
職場特有の煩わしい人間関係から解放され、精神的な負担が軽減されました。
ことあるごとに開催される飲み会や会社のイベントが苦手な私にはとても合っています。
フリーランスは仕事上の付き合いに限定されるため、ストレスを感じにくいです。
理想的なワークライフバランス
自分のライフスタイルに合わせて、仕事の時間を自由に調整できるようになりました。
例えば、早朝に仕事をしたり、夜間に仕事をしたり、自分の都合に合わせて働くことができます。
また、旅行や趣味など、自分の時間を大切にすることも可能です。
多様な場所での仕事
毎日異なる場所や人と働けるため、新鮮な気持ちで仕事に取り組めます。
さまざまな会社とやり取りをすることで、新しい知識を学ぶ機会も増えます。
また、行ったことのない場所へ行けるのは旅行気分でとても楽しいです。
雑務をしなくてよい
基本的に自分のやるべきことだけをすればよいので、余計な業務に時間を取られることがありません。
事務作業は基本的にクライアントが行うため、自分の専門分野に集中できます。
自分一人で仕事をするのが好きな方、得意な方には特に向いています。
年齢に関係なく働ける
定年がないため、自分のスキルを活かして長く働くことができます。
知識や技術は、経験を積むほど価値が高まるため、年齢を重ねても活躍できる可能性が高いです。
3.デメリット
一方で、フリーランスには以下のようなデメリットも存在します。
- 収入が不安定
- どんなに体調が悪くても休めない
- 一度のミスが命取りになる
- 覚えることが増える
- 知識技術力の向上に努力が必要
- 自己管理能力が求められる
- 仕事の確保
- 孤独感
収入が不安定
毎月の収入が変動するため、安定した収入を確保するためには、計画的な資金管理が必要です。
特に、フリーランスになりたての頃は、仕事の量が安定しないため、収入が不安定になりやすいです。
どんなに体調が悪くても休めない
体調不良でも仕事を休むことが難しいため、日頃から体調管理に気を配る必要があります。
フリーランスは、基本的に一人で仕事をするため、体調を崩しても代わりの人がいません。
そのため、日頃から健康に気をつけ、体調管理を徹底する必要があります。
一度のミスが命取りになる
自分の変わりはいくらでもいるので、常に緊張感を持って仕事をする必要があります。
説明を受けた内容は一回で覚える、連絡のレスポンスを速くする、確認を怠らない、受診者や周りのスタッフさんへ気配りを忘れない。
他のフリーランスと差をつけるためには、やるべきことがたくさんあります。
覚えることが増える
さまざまな会社と仕事をするため、会社ごとのルールやシステムを覚える必要があります。
慣れるまでは大変ですが、覚えてしまえばとても重宝される存在になります。
知識技術力の向上に努力が必要
会社では先輩に教わる機会がありますが、フリーランスは誰にも指摘してもらえません。
自分で意識して努力し続けないと、どんどんレベルが下がってしまいます。
そのため、常に最新の知識や技術を学び続ける意識を持つ必要があります。
自己管理能力が求められる
フリーランスは、自分でスケジュールやタスクを管理しなければいけません。
自己管理能力が低いと仕事が滞り、クライアントに迷惑をかけてしまいます。
今後仕事が得られなくなる可能性もあるので、スケジュール管理は徹底しましょう。
仕事の確保
常に仕事があるとは限らないので、仕事がなくなったときのために日頃からアンテナを張っておく必要があります。
また、フリーランスは自分で仕事を探さなければいけないので、常に情報収集を行い、人脈を広げておく必要もあります。
孤独感
フリーランスは、基本的に一人で仕事をするため、孤独を感じることもあるかもしれません。
分からないことがあっても直ぐに先輩や同僚に聞けないので、自分で何とかする力が磨かれます。
4.フリーランスになるために必要なこと
フリーランスになるためには、以下の準備が必要です。
▶ STEP1:自分のスキルと経験を整理しよう
まず、自分がどんな仕事ができるのかを整理しましょう。
・得意なこと、好きなこと:どんな作業が得意ですか?どんなことに興味がありますか?
・経験:これまでどんな仕事をしてきましたか?どんなスキルを身につけましたか?
・資格:どんな資格を持っていますか?
これらの情報を書き出し、自分の強みを見つけましょう。
▶ STEP2:どんな仕事があるか調べてみよう
フリーランスとしてどのような仕事があるのかを調べてみましょう。
・インターネット:クラウドソーシングサイトや求人サイトで、どんな仕事があるか見てみましょう。
・書籍や雑誌:フリーランスに関する書籍や雑誌を読んで、どんな働き方があるかを知りましょう。
・セミナーやイベント:フリーランス向けのセミナーやイベントに参加して、情報収集や人脈作りをしましょう。
▶ STEP3:お金の計画を立てよう
フリーランスは収入が不安定になりがちです。
お金の計画を立てて、安心して仕事ができるようにしましょう。
・生活費:毎月の生活費を計算しましょう。
・目標収入:毎月どれくらいの収入を得たいか目標を立てましょう。
・貯金:緊急時や収入が少ない時のために、貯金をしておきましょう。
▶ STEP4:仕事を探して、始めてみよう
準備ができたら、実際に仕事を探して、始めてみましょう。
・クラウドソーシングサイト:クラウドソーシングサイトに登録して、仕事を探しましょう。
・SNS:SNSで自分のスキルを発信して、仕事の依頼を受けましょう。
・知人:知人にフリーランスを始めたことを伝えて、仕事を紹介してもらいましょう。
5.医療職におすすめのフリーランスの働き方
医療職におすすめのフリーランスの働き方は、以下のとおりです。
● スポットバイト
単発の仕事を請け負う働き方です。
私はこの方法でフリーランスの仕事をしています。
看護師、臨床検査技師、臨床工学技士、放射線技師などの医療職は健康診断のアルバイトの日給が半日で平均2.3万円と高収入です。
それを活かしてフリーランスをしている方はたくさんいます。
いきなりフリーランスになるのが不安な方は、正社員として働きながら、副業ではじめてみるのがオススメです。
アルバイトや派遣契約以外に、個人事業主として業務委託契約を結ぶ方法もあります。
● 非常勤
病院やクリニックなどで、非常勤として働く働き方です。
安定した収入を得ながら、フリーランスとしての活動もできます。
だたし、スポットバイトよりも収入が低くなってしまいます。
まとめ
フリーランスは、自分の時間を確保しながら、十分な収入を得られるため、理想的な働き方を実現できます
しかし、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、自分に合った働き方を選択することが大切です。
この記事が、自分らしい働き方を見つけるためのヒントになれば幸いです。
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