【初心者向け】病院勤務と副業で手取りアップ!「損益通算」で賢く節税する方法

「病院での安定した収入は確保したいけど、もっと稼ぎたい!」

そう考えて副業を始めたけど、「税金」の心配も出てきますよね。

でも安心してください! そんな方にぜひ知ってほしいのが、「損益通算(そんえきつうさん)」という節税テクニックです。

これを活用すれば、税金を賢くコントロールして、手元に残るお金を増やすことができます。

この記事では、損益通算の仕組みから具体的な活用法まで、副業初心者の方にも分かるように分かりやすく解説します!

1.損益通算(そんえきつうさん)って、なに?

「損益通算」とは、1年間の「黒字(利益)」と「赤字(損失)」を合わせた収入で、税金を計算する仕組みのことです。

たとえば、副業を始めたばかりの頃は、準備に初期投資がかかったり、なかなか収益が出ずに赤字になることも珍しくありません。

この副業で出た赤字は、あなたの本業(病院からの給料)の所得と「相殺(そうさつ)」できます。

つまり、副業の赤字を上手に使えば、全体の所得を減らせるため、結果的に納める税金が少なくなるんです。これが、損益通算のすごいところ!

2.具体例で見てみよう!どれくらい節税できる?

あなたの年収が400万円だと仮定して、損益通算の効果を見てみましょう。

例1:副業で100万円の黒字が出た場合

  • 病院の給与所得:400万円
  • 副業(事業所得):100万円
  • 所得控除:103万円(※)

※所得控除:基礎控除48万円、給与所得控除55万円の合計

合計所得:400万円 + 100万円 - 103万円 = 397万円

この397万円をもとに税金を計算すると、約36.65万円の所得税を納めることになります。

例2:副業で50万円の赤字が出た場合

  • 病院の給与所得:400万円
  • 副業(事業所得):▲50万円(赤字)
  • 所得控除:103万円(※)

合計所得:400万円 - 50万円 - 103万円 = 247万円

この247万円をもとに税金を計算すると、約14.95万円の所得税を納めることになります。

 

いかがでしょうか? 副業が赤字になっても損益通算することで、なんと年間20万円以上も税金が安くなる可能性があるんです!

副業の赤字を「無駄な出費」で終わらせず、「節税」に活かせるのは大きなメリットです。

 


● 参照:国税庁「No.2260所得税の税率

3.損益通算の「ココに注意!」

便利な損益通算ですが、いくつか注意しておきたい点があります。

① 副業が「事業」と認められるかがポイント!

一番重要なのが、あなたの副業が「事業所得」として認められるかどうかです。

単発の収入や、趣味の延長で一時的に行っている活動では、「事業」とは認められない可能性があります。

税務署に事業と認めてもらうためには、以下のような点が重要になります。

  • 継続的に収入を得る活動をしているか
  • ある程度の時間をかけて活動しているか
  • 事業として社会的な認知度があるか
  • 事業計画や帳簿付けをしているか

最初は副業でも、将来的に事業として大きくしていきたいと考えているなら、日ごろから活動内容を記録しておくなど、準備をしておくと良いでしょう。

② 損益通算できない所得もある!

本業の給与所得そのものは、損益通算の対象外です。

あくまで給与所得から他の所得の赤字を差し引く、という形になります。

また、一時所得(懸賞金など)や雑所得(副業収入の一部が該当する場合もある)なども損益通算の対象外なので、注意しましょう。

③ 赤字が大きすぎたら「繰越控除」を使おう!

もし赤字が大きすぎて、その年の所得と相殺しきれなかったらどうなるの?と心配になりますよね。

大丈夫です! 相殺しきれなかった赤字は、翌年以降3年間にわたって繰り越して、所得から差し引くことができます。

これを「繰越控除(くりこしこうじょ)」といいます。

たとえば、今年100万円の赤字が出て、他の所得と相殺してもまだ50万円分赤字が残った場合、その50万円は来年以降3年間で使うことができます。

④ NISA口座での損失は損益通算できない!

近年人気のNISA(ニーサ)で株式投資をして損失が出たとしても、それは他の所得と損益通算することはできません。

また、繰越控除もできないので注意が必要です。

4.損益通算をするには「確定申告」が必要!

損益通算をして節税効果を得るためには、確定申告を行う必要があります。

確定申告と聞くと難しそう…と思うかもしれません。

でも大丈夫!国税庁のウェブサイトにある確定申告書作成コーナーや、会計ソフトを使えば、画面の案内に従って入力するだけで簡単に手続きができます。

これらを活用して、各所得の金額や損失額、損益通算後の所得金額を計算しましょう。

まとめ

損益通算は、複数の所得がある個人事業主にとって、税負担を軽減し、手取りを増やすための強力な味方です。

病院勤務という安定基盤がある中で副業にチャレンジする方にとって、損益通算はまさに賢い節税術!

副業を始めたばかりで赤字が出ても、それを上手に活用して税金を安くできることを知っていれば、安心して新しい挑戦に踏み出せるはずです。

この記事を読んで、損益通算についてさらに詳しく知りたい点や、ご自身の副業について相談したいことなどがあれば、お気軽にご質問ください!


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